ナイキのストラクチャー26ってどんな感じ？
そんな疑問に毎月1足以上ジョグ用シューズを購入している筆者がズバリ回答します。
- 反発性、クッション性は低い
- 中上級者の玄人向け練習シューズ
- フォームが安定。腰高で股関節を使った走りに
ストラクチャー26はナイキを代表するスタビリティートレーナーシューズ。
最近のシューズのトレンド、反発性クッション性はそこまで重視せず、〝正しいランニングを積み上げる〟にこだわったシューズ。
履いた瞬間、クッションは硬いし反発もほぼ感じないし、
「なんだこのシューズは！」
と逆に驚きました。
しかし、しばらく走るとストラクチャー26の良さを実感。
股関節回りにいつもより疲労感を感じて、心なしか走っている間の呼吸もラクに感じてきます。
日々のジョギングは実はペースは意識しなくてもいい。
むしろストラクチャー26のようなシューズで練習の質を高めることが重要と気づかせてくれるシューズです。
クッションも反発もなく、ランニングを楽しむシューズではないですが、本気でランニングと向き合う玄人にこそぜひ試してみてほしい一足です。
安定性＝初心者と思われがちですが、全くそんなことはないと体感できると思います。
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執筆者紹介
- 40代会社員ランナー（5人家族）
- ラン歴3年目
- 月間走行距離300km前後
- フルマラソン自己ベスト
4時間29分6秒
（第2回ひたちシーサイドマラソン）
〝楽に楽しくランニング〟をテーマに初心者ランナーに近い目線で発信します。
コメントもお気軽にお願いします。
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ストラクチャー26の主な特徴
ストラクチャー26の特徴について解説します。
ストラクチャー26の特徴〝固定感のある履き心地を追求〟
ストラクチャー26は、高いサポート性能ですべてのランナーの走りに磨きをかける、そんなシューズです。
重さは普通のシューズより重いし、クッションや反発も最近のシューズの中ではかなり控え目。
「そんなシューズどこがいいの？」
と思うかもしれませんが、履いてみるとクッションや反発とは別の軸でランナーにとって本当に必要な真の価値を提供している、とても魅力的なシューズだと感じます。
初心者から上級者まで、多くのランナーにとって頼りになる一足です！
- ミッドフットサポートシステムが正しい走りをサポート
- 柔らかいアッパーとシュータンで快適な履き心地
- クッション、反発は抑えめで安定したフォームで走れる
ストラクチャー26の基本仕様
ストラクチャー26の基本仕様は以下の通りです。
ソール厚38mmと厚めのミッドソールが衝撃を吸収してくれます
ミッドソール：硬めで衝撃を吸収するクッション、反発は抑えめ
ストラクチャー26のミッドソールについてレビュー解説します。
ストラクチャー26は、前作よりも柔らかく、反発力が13%向上したReactXをフルレングスで採用。
踵：38mm／前足部：28mmの10mmドロップです。
着地から蹴りだしまで自然と前に進むような構造です。
38mmですが安定感重視でミッドソールは硬め
ミッドソールの屈曲性、クッション性をフォースメーターを使って測定してみました。
屈曲性は約90°に曲げたときの力を、クッション性は約1cm沈み込んだ時の力を測定しています。それぞれ3回ずつ測定し、平均値を出しています。
屈曲性は高ければ高いほど曲げから戻る力で推進力を得られますが、足に負担がかかります。
クッション性は低いほど柔らかく、足への負担を軽減できますが沈み込みすぎると力を吸収されて推進力が落ちる場合があります。
他のランニングシューズと比較したストラクチャー26の測定結果は以下の通り。
| シューズ | 屈曲性[N(90°)] | クッション[N(1cm)] |
|---|---|---|
| ストラクチャー26 | 78.8 | 95.6 |
| アディゼロ EVO SL | 86.4 | 106.8 |
| クリフトン10 | 82.3 | 77.1 |
| ノヴァブラスト5 | 54.6 | 66.2 |
| ウェーブライダー29 | 51.4 | 69.4 |
| アディゼロ SL2 | 51.5 | 76.5 |
| ボメロ18 | 57.4 | 63.0 |
| ヴェロシティニトロ4 | 41.8 | 67.2 |
ストラクチャー26の屈曲性は他のシューズと比べても硬め。
形状を維持した剛性から安定感を感じられます。
クッション性も数値で見るとかなり硬め。
しかし実際に履いてみると沈み込みは少なく硬めのクッション。走っていて足に疲労感がたまるほどではないので、衝撃はしっかりと吸収してくれています。
アウトソール：グリップ力はそこまで強くない
ストラクチャー26のアウトソールについてレビュー解説します。
ストラクチャー26のアウトソールには前足部に柔らかい発泡ラバー、かかと部に高耐久ラバーを採用。
履いた感じのグリップ力はあまり強く感じませんでしたが、ラバーの厚みが厚く、耐久性はかなり高そうです。
アウトソールの幅をデジタルノギスを使って実際に測ってみました。
前足部、かかと部の幅を3回ずつ測定し、平均値を出しています。
他のランニングシューズと比較したストラクチャー26の測定結果は以下の通り。
| シューズ | 前足部の幅[mm] | かかと部の幅[mm] |
|---|---|---|
| ストラクチャー26 | 108.0 | 89.3 |
| アディゼロ EVO SL | 111.4 | 83.6 |
| クリフトン10 | 110.6 | 92.9 |
| ノヴァブラスト5 | 115.5 | 93.8 |
| ウェーブライダー29 | 113.1 | 86.3 |
| アディゼロ SL2 | 114.5 | 80.3 |
| ボメロ18 | 113.1 | 94.4 |
| PUMA ヴェロシティニトロ4 | 108.4 | 87.3 |
接地面積は広いほど安定しますが、スピードを出すのには不向きです。
ストラクチャー26の前足部とかかと部は意外にもやや狭めの設計。
幅広い接地面積で安定感を高めるシューズが多い中、接地面積ではなくシューズ自体の構造で安定感を高める構造になっています。
アッパー：薄く通気性も高い 蒸れずに快適
ストラクチャー26のアッパーについてレビュー解説します。
ストラクチャー26のアッパーは、通気性の高いエンジニアードメッシュを採用。
厚みもあり、素材もとても柔らかいので足を柔らかく包み込んでくれるような快適なフィット感です。
履き口：肉厚なクッションで足首周り優しくホールド
ストラクチャー26の履き口周りについてレビュー解説します。
ストラクチャー26の履き口周り、そしてシュータンのクッションはかなり分厚いです。
優しくしっかりとホールドしてくれるので、履き心地はとても快適です。
履き口のクッションが多いと履いた時のプレミアムな感触でテンションが上がります
履き口周りの幅をデジタルノギスを使って、ヒール部の高さを定規を使って実際に測ってみました。
履き口周りはサイド、ヒール、シュータンの幅を3回ずつ測定し、平均値を出しています。
ヒール部の高さは定規を入れて1回測定しています。
他のランニングシューズと比較したストラクチャー26の測定結果は以下の通り。
| シューズ | サイド[mm] | ヒール[mm] | シュータン[mm] | ヒール高さ[mm] |
|---|---|---|---|---|
| ストラクチャー26 | 14.8 | 19.4 | 8.3 | 76.0 |
| アディゼロ EVO SL | 11.9 | 13.9 | 1.9 | 70.0 |
| クリフトン10 | 13.6 | 16.3 | 11.5 | 85.0 |
| ノヴァブラスト5 | 16.7 | 14.2 | 2.7 | 77.0 |
| ウェーブライダー29 | 15.3 | 17.7 | 8.0 | 73.0 |
| アディゼロSL2 | 12.8 | 14.9 | 6.2 | 69.0 |
| ボメロ18 | 13.1 | 16.7 | 12.6 | 68.0 |
| ヴェロシティニトロ4 | 15.7 | 17.6 | 5.0 | 78.0 |
ストラクチャー26の履き口周りのクッション、シュータンはかなり厚め。
特にヒールはしっかりとした剛性があり、足首周りをしっかりとサポートして安定感を高める構造になっています。
重さ：最近のシューズの中では重め
ストラクチャー26の重さは25.5cmで実測は268.6gでした。
最近のシューズの中では重め。
軽やかに脚を回してテンポアップするのには不向きなシューズです。
重さのあるこのシューズでテンポアップしていれば、逆に高いトレーニング効果が得られそうです。
前作とストラクチャー26の違い
前作とストラクチャー26を比較してみます。
| 項目 | ストラクチャー25 | ストラクチャー26 |
|---|---|---|
| 発売日 | 2023年9月 | 2025年7月 |
| 価格（税込） | 15,400円 | 16,500円 |
| ミッドソール構成 | クシュロン3.0、エアズームユニット | ReactX |
| 重さ（28.0cm） | 約289g | 約320g |
| スタックハイト | 踵：約37mm 前足部：約27mm | 踵：約38mm 前足部：28mm |
| ドロップ | 10mm | 10mm |
| クッション性 | 弾力のある柔らかさ | よりソフトな接地感 |
| 反発性 | 反発は控え目 | 反発は控え目 |
| 安定性 | 広めの接地面積で高い安定感 | 広めの接地面積で高い安定感 |
| 推奨ランナー | 中級者〜上級者 | 中級者〜上級者 |
| 主な用途 | ジョグ | ジョグ |
ミッドソールがReactXになることで、より柔らかく滑らかな走り心地と安定感がアップしています。
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ストラクチャー26を実際に履いてみた感想
実際にストラクチャー26を履いて走ってみたので感想をお伝えします。
サイズはやや細目、ワンサイズアップでいいかも
通常25.5cmを購入しますが、ストラクチャー26も25.5cmで購入。
足先には1cmほど余裕があるので、長さは問題ありません。
足幅については、やや細目に感じます。
足幅が広く心配な方はワンサイズ上げて購入することをおすすめします。
ミッドフットサポートシステムの自然なサポート
安定感を高めるシューズは、中側部の内側に硬めのフォームを配置して、物理的に内側への倒れこみを防止する作りになっていることが多いです。
人によっては内側に異物感を感じることもあるかと思いますが、ストラクチャー26はそういった異物感はなく自然な履き心地。
きつすぎない優しいサポートでとても走り心地がいいです。
ランニングシューズの価値観が変わる
ランニングシューズの性能を見るときに、どうしてもクッションや反発に目が行きがちです。
私もそういう軸でランニングシューズを評価しています。
しかしよくよく考えてみると、ランニングの練習にクッションや反発は必要でしょうか？
クッションがあると楽しく走れる。
反発があるとスピードが出て気持ちいい。
それらはランニングを楽しくする要素であって、〝走りを整える〟要素ではないと思います。
ここがストラクチャー26のポイント。
1,500m金メダリストのコール・ホッカ―さんは
ほとんどのランニングでストラクチャー26を履いています。というのは、このシューズを履くと、足首や膝はもちろん、全身のあらゆる部分が最適なランに向けて正しい方向に進み続けるからです
とナイキの公式サイトでコメントしています。
この
「全身のあらゆる部分が最適なランに向けて正しい方向に進み続ける」
というのが実はランニングの練習において、クッションや反発よりもシューズに求められるとても大切な要素だと、ストラクチャー26を履いて実感しました。
ストラクチャー26を履いて走っていると自然と腰高になり、股関節を使って走っている感覚を感じます。
そして上半身の姿勢が整って胸が開くことで、呼吸もラクになるような感じがします。
この違いはランニングをはじめたばかりの人には感じにくい部分だと思います。
ランニングをはじめたばかりの人には、ストラクチャー26は硬いし反発もないし、つまらないシューズかもしれません。
ある程度走って、いろんなシューズを経験していないとストラクチャー26の良さは感じられない。
だからこそ、ストラクチャー26は初心者よりもむしろ走り慣れた中上級者にこそ選んでほしいシューズです。
金メダリストが「正しい方向に進み続ける」というくらいだからすべてのランナーにとっても必要な要素を持ったシューズと言えます。
数字ほど重くはない
重さは数字で見ると重そうな感じですが、意外と走ってみるとそこまで重さは感じません。
沈み込みが少ないクッションで足離れがいいのと、自然と効率のいいフォームになることで脚の動きに無駄がなく軽やかに走れます。
厚めのシュータン、履き口のクッションが気持ちいい
シュータンや履き口のクッションが薄いと履いた瞬間ハードなトレーニングが始まる感じがして若干テンションが下がってしまいます。
ストラクチャー26はシュータン、履き口周りのクッションがフッカフカ。
柔らかな足入れ感でテンションが上がります。
特に冬場はクッションが厚めだと暖かいし助かります
グリップ力はそこまで強くない
ストラクチャー26のグリップ力はそこまで強い感じではありません。
もちろん滑るということはないですが、路面を掴むような強めのグリップではないです。
しかし元々スピードを出すようなシューズではないので、そこまで気にはなりません。
柔らかく厚みのあるアッパーで履き心地も最高
ストラクチャー26のアッパーはしっかりとした厚みがあり、それでいてとても柔らかい素材になっています。
フワッと柔らかく包み込んでくれるような足当たりで、とても気持ちがいいです。
厚みがあるので冬場のランニングでは暖かく快適です。
薄手のアッパーだと冬の朝ランはほんとに寒い。まさに修行です。
普段履きにもマッチするデザインと機能面
ストラクチャー26は結構派手な色が多いです。
白を選べば普段履きにも使いやすいので、普段履きにも使いたい人には白がおすすめ。
クッションは他のシューズに比べると硬めではありますが、スニーカーとかに比べれば十分クッション性はあるので、機能面でも問題ありません。
ストラクチャー26のサポート機能で姿勢も維持されるので、歩くのもとても楽ですし、普段履きとして使うのもとてもおすすめです。
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ストラクチャー26 vs ○○ 比較レビュー
ストラクチャー26って他の似たようなシューズと比較してどうなんだろ？
と思われる方も多いと思います。以下の記事でストラクチャー26を私が持っている他のランニングシューズと1対1で徹底比較レビューしています。
どちらのシューズがいいのか、気になる方はぜひチェックしてみてください！
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ストラクチャー26の評判
他のメディアでのストラクチャー26の評判についてもご紹介。
Runtripで紹介：フルマラソンでも大活躍間違いなし！
ストラクチャー26はRuntripでも詳しくレビューされています。
- ストラクチャーの新たな時代の到来を感じさせる
- しっかりと支えてくれる感じがある
- 足首や膝に不安がある方はぜひ履いてほしい
と紹介されています。
全てのランナーを正しく支える、そんなシューズです！
SNSでの評判
SNSでの評判についてもいくつかご紹介します。
フカフカな足入れ感はほんとに気持ちいいです。冬は助かります。
私も51%オフに驚いて買った一人です。アルペンに行くと安く買えるかも？
反発もあまりないので、ペースを上げるのにはいつも以上に力を使いそうです。
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ストラクチャー26はこんな人におすすめ！
ストラクチャー26はある程度ランニングをしていて、
「もっと練習の質を高めたい」
ストラクチャー26のサポートがより正しい体の使い方に自然と導いてくれるので、毎日のランニングで使うことで体の使い方がどんどん良くなってくると思います。
これはクッションや反発のあるシューズでは得られない効果。
日々の練習ではタイムは追わず、
「日々自分と向き合い自分を磨きたい」
というランナーにはとてもおすすめのシューズです。
初心者にはちょっとストイックかもしれません
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総合評価：正しいランニングに導くシューズ
以上、ストラクチャー26のレビューをご紹介させていただきました。
履いた瞬間はクッションや反発の無さ、重さで逆に驚くと思いますが、5，6km走りはじめたあたりから
「あれ？ちょっといつもより体が動くな」
と違いをきっと感じると思います。
クッションや反発とは違う軸で価値を提供するストラクチャー26。
ぜひチェックしてみてください！
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おすすめシューズをランキング形式で紹介！
シューズを１対１で比較！記事の一覧はこちらから。
ランニング時間をもっと有効にしたいなぁ
という方には『オーディブル』がおすすめ！
走りながら読書ができる、まさに時間の有効活用。
私もオーディブルで月に70時間、20冊以上読書しています！
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私の活用シーンはこちらで紹介しています。
